あいよ!

5月25日、26日の二日間、千葉県東金市松之郷にあります、あいよ農場さんへ新入生五人を連れての新歓合宿を挙行いたしました!

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腐れ切ったメンバーにフレッシュな新入生が登場!また個性豊かな新メンバーが今年も一味違ったA・A研の空気を作ってくれることでしょう。


あいよ農場とは

あいよ農場とは、これまで経験したことの無かった農業の分野に飛び込む人たちを応援する農業生産法人です。

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共に土と向き合いながら野菜を育て、育てた野菜を販売してゆき、土と野菜を通した人の繋がりを育んでゆくことを理念に、農薬・化成肥料を一切使わない農業を貫いてらっしゃいます。

詳しくは公式ホームページへどうぞ↓

http://aiyofarm.wixsite.com/aiyofarm

農大のOB・OGさん方もここで働かれてます。


土屋ライスファーム

土屋社長

我らがOBであります南雲さんが勤めれている農業生産法人です。

写真の土屋社長さん(トップ写真の方)がおっしゃる「日本人の魂を作る」をモットーに、ドローンなどの先進的な技術を積極的に取り入れることで、条件の悪い圃場を最大限に生かしながら日々、稲作だけでなくその脱穀、精米から加工品、直売までと広い分野に事業を展開されています。

どこの農家も同様に、万年人手不足であり、千葉農業大学校の生徒さんが毎年バイトとして頑張られています。


実習風景

スライドショーには JavaScript が必要です。

人数が多いと、あらゆる作業のスピードが早くなり、会話も弾んで楽しさも段違いでした。

これから1年間が本当に楽しみです。

だれやめはしょつが一番

私たちアジア・アフリカ研究会は4/26〜5/6の12日間、鹿児島県肝付郡南大隅町根占へ行って参りました。今年は3年生2人、二年生4人、一年生1人(トップ写真の彼)の計7人の参加となりました。

からいも交流とは

根占鳥瞰

都市部の大学で学んでいる留学生たちに日本の地方の実態を知って貰いたいという思いから設立されたNPO法人「からいも交流」が、根占の春合宿を受け入れてくださっている農家さん方の受け入れ体制の起原となります。学生受け入れも今年で36年目を迎えます。日本の大学生に限らず、日本の都市部へ留学をしている世界中の学生がここ根占の農家さん方と交流をし、見聞を深めてきました。

我々A・A研のOGである梅木涼子さんを第1期生として受け入れられて、今年で22年目を迎えます。ここまで永い関係が続いてきましたのも一重に受け入れ農家さんがたのあつい御厚意があってこそのことでございます。本当にありがとうございました。

受け入れ農家さん紹介


大久保家

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旦那さんの弘行さんと奥さんの幾美さん。めちゃくちゃ仲がいいです。からいも交流第一回目からの受け入れ農家さんです。この36年間、世界中からの留学生を受け入れられてこられました。今は和牛の生産農家(お母さん牛の世話をし、牛の赤ちゃんを育てる)をされてらっしゃいます。

牛 幾美さんは灰汁巻き作りのプロで、餅米から作られているのは根占では幾美さんだけです。

灰汁巻き

灰汁巻き、鹿児島県ではちまきと呼ばれ、餅米に草木灰を染み込ませて竹の葉で包んで蒸します。灰と餅米によって味が変わるため、家ごとにそれぞれの味があり、同じ味はないという魅力があります。

小濵家

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旦那さんの洋一さん、奥さんの和美さん、ご夫婦共に実家は農家ですが、脱サラをして地元で就農され、ピーマンのハウス栽培をされています。洋一さんのお父さんは南大隅初のハウス栽培実践農家、いわゆるパイロットファーム世代でした。その開拓精神は今の洋一さんにも受け継がれ、毎年新しい設備機材や栽培方法を地域に先駆けて導入されてらっしゃいます。

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今年開催された根占看板コンテストの小浜集落出展作品。洋一さんが手がけました。


後藤家

後藤夫妻

旦那さんの望さんと奥さんの千佳子さん。バブル真っ盛りのご時世でIターン就農されました。ピーマンのハウス栽培からはじめ、現在は和紅茶の完全有機栽培をも手がけています。昨年度に見事JAS登録をするにいたりました。

お二人とも、サラリーマン時代は営業職を勤めてらっしゃった経験を生かし、栽培された紅茶葉を自ら営業し、独自の販売先を開拓されてらっしゃいます。

千佳子さんのFacebookです。お茶の成長や作業の進捗具合を定期的に投稿されています。

https://www.facebook.com/chikako.goto.773

天空の茶園、ここをご夫婦で管理されています。

 


富田家

 

旦那さんの昭仁さん、奥さんの睦美さん。鹿児島県でも有数の規模を誇るバラの水耕栽培農家です。実は鹿児島では毎日朝と夕方の二回墓参りをし、その度に花を替える習慣から、鹿児島県の花の消費量はなんと全国一位であります。その需要を支える形で花器類の温室栽培が鹿児島県では盛んで、私営の卸売市場も設営されています。

しかし、近年中国等のアジア近隣諸国からの花器類の輸入が拡大し続けており、日持ちがするゆりなどは価格競争で対抗できなくなってきているため、現在は日持ちがしにくいバラの栽培に専念してらっしゃいます。

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富田バラ園ではネット通販も受け付けてらっしゃいます。詳しくは下記のリンクへ

http://nouson-map.rosering.jp/cgi-bin/list/index.cgi?keys2=1&keys10=%28%97L%29%95x%93c%83o%83%89%89%80&print=1&tid=list2


池之迫家

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旦那さんの博さん、奥さんの愛子さん。露地多品目栽培農家さんで、受け入れ農家さんの中でもっとも多様な作物を栽培されています。スナップエンドウ、ジャガイモ、タバコ、タンカン…南の温暖な気候だからこそ一つの作物が不作になったり、逆に豊作になりすぎて値崩れを起こしたとしても他の作物で補填させることができるのでリスク分散をすることができるそうです。

また、収穫や芽かきなど人手のかかる作業が多いため、多数のパートさんを一手に雇われてらっしゃいます。(すごい組織運営力…)


田淵家

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 旦那さんの悦二さん、奥さんの和枝さん。ミニトマトのハウス栽培をされてらっしゃいます。悦二さんは一代で南大隅町最大のハウスを建設するまでに急拡大させました。

今年から息子さんである格さんにへと代交代し、法人化。格さんがNejime Green Planetの社長に就任されました。また、今年からトマトのストレスを軽減させることを目的にイスラエル製のハウス自動制御システム「Galcon」を導入するなど、時代の趨勢を見極めての経営をなされています。

白マルチと斜め誘引を採用してらっしゃいます。


半田家

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旦那さんの太志さんと奥さんのより子さん。太志さんは実家が農家で、森林組合に勤められた後、サツマイモ農家として就農されました。焼酎用、食材用両方のサツマイモを栽培されてらっしゃいます。

ちょうど春合宿の時期は苗を植える作業の真っ盛りで、一年で一番忙しい時期です。毎年この時期になるとどこのサツマイモ農家も親戚や近所の人を掻き集めて総出で作業します。

植えたばかりの苗はまだ根を一切持たないので、積極的な吸水ができません。ですので、雨が降りがちのこの時期に植えるのが一番苗にとって根を張りやすい時期になります。


堀口家

IMG_3007旦那さんは善史さん、奥さんが明子さんです。お二人のは鹿児島県立農業大学校の同級生です。ふみあちゃん、あやかちゃん、かのんちゃんの可愛い三姉妹の子供がいます。

ブロイラー生産農家で、鹿児島くみあいチキンフーズへと全て出荷してらっしゃいます。IMG_2982

ここを毎日歩き、弱っている個体、成長が遅い個体を淘汰します。平均孵化後50日後に出荷します。


大杉家

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写真の大杉祐輔さんは我らがA・A研のOBであり、農大卒業あとは栃木県の那須にある帰農指塾に通われた後、ここ根占へと鶏卵農家として就農スタートされました。

今回の春合宿が初の学生受け入れとして、家の隣の畑を開墾いたしました。まずは落花生やレモングラスを育てていくそうです。

これからの就農がうまくゆき、経営が軌道に乗ることを会員一同心より願っております。


はえんかぜ

根占の農家さんが交流を目的に組まれた組合です。毎年順に畑を共同で管理し、みんなで収穫をする行事が執り行われます。今年もA・A研もお手伝いさせていただきました。


町内視察

今年も役場のご厚意により、根占の様々な場所への視察、体験をさせていただきました。

十津川農場(根占びわ茶園)

ねじめびわ茶園

根占の伝統的な健康茶であるびわ茶を栽培、加工されている農業法人です。ここでは栽培技術からトルマリン石焙煎と行った加工技術までを教えてくださいました。

十津川農場公式ホームページはこちら→http://www.totsukawa.co.jp/


雄川下り

根占の真ん中を流れる雄川を海に向かって下って行きました。途中で潮が満ちてしまい断念せざる終えませんでした。

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ここ雄川では毎年自治会ごとにチームを組み、ドラゴンボートというカヌーでのレース大会が開催されます。


葉っぱDELI

地元の農家さんの作物を最大限に生かしたメニューが売りのおしゃれなカフェレストランです。ここでお昼をご馳走になりました。

葉っぱDELIのFacebookアカウントはこちらhttps://www.facebook.com/%E8%91%89%E3%81%A3%E3%81%B1%EF%BD%84%EF%BD%85%EF%BD%8C%EF%BD%89-405384156217071/


楽塩

佐多岬の浦が新月と満月になる時だけに現れる海水を組み上げ、昔ながらの釜茹式で丁寧に旨味だけを拾い上げた塩を作られています。ご夫婦共に純朴で素敵な方でした。

通販をされています→http://www.osumihanto-yokadoichi.com/rakuen/


襲う苦難、そして克服

2016年8月30日に巨大台風、台風10号が岩泉町を直撃し、前代未聞の大被害を被らせ、死者・行方不明者を含む27名の尊い命が奪われました。

この台風により、夏合宿にて受け入れてくださっている農家さん方が暮らしている、有芸・水堀地区へ続く道の全てが寸断され、完全に孤立状態となりました。

岩泉町内では多数の家屋が床上まで浸水し、大量の泥が屋内を押し寄せ、乾燥して固る事態となりました。日本全国の中山間地域の中でも特に過疎化・少子高齢化が深刻なこの岩泉町では、これほどの規模の泥出しをする労力が絶対的に足りませんでした。

そこで岩泉町は岩泉町ボランティアセンターを設立し、町一丸となって全国各地からのボランティアさん方を斡旋、延24,470人もの方が復興活動に参加されました。(人数は岩泉町ボランティアセンターより)。

スライドショーには JavaScript が必要です。

我々A・A研の先輩方も現地へ赴き、泥出しなどのボランティアに参加しました。その現場を目の当たりにした際の生々しい声が綴られています。

https://ameblo.jp/asia-africa-society/entry-12225118384.html

しかし、それでも被害の全体から見れば復興したとは到底言い難く、一年半が経った今ですら、道路が復興していない箇所が多々残っています。トップ写真もその現場の一つです。

東北大震災からの復興住宅がまだ完成していない中でのこの被害は、過疎化が進むこの地域にとってあまりにも重すぎる負担となっております。またそれに追い打ちをかけるかのように、東京オリンピックによる建設ラッシュからの資材高騰、政治問題から、復興への道は険しくなるばかりです。

そんな苦しい状況の中、昨年度も夏合宿を受け入れていただいた受け入れ農家の方々へは深く、感謝しております。ありがとうございました。

ただ、昨年の4月20日には町のコミュニティーの中心を果たす道の駅いわいずみが全店開業し、また岩泉町で特に有名な特産品である岩泉ヨーグルトの生産工場も昨年の9月には新装した工場が完成し、操業を再開したりするなど、道は険しくも復興への歩みは着実に前へと力強く進んでいます。

道の駅いわいずみ

道の駅いわいずみ

岩泉ヨーグルト

岩泉ヨーグルト

岩手夏合宿とは

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8月上旬、A・A研は岩手県下閉伊郡岩泉町上有芸という、docomo以外圏外になるような山中へと畜産実習に行きます。町の沢山の方々からの支えがあり、今年で31年目を迎えることができました。

龍泉洞黒豚 高橋家

高橋さんは今から40年前に茨城県で養豚業を始められ、その年から学生の実習を受け入れられ始め、ここ岩泉町に越して来られて30年になります。ここの実習に参加された多くの学生が卒業後、世界各地で活躍されています。

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高橋家の皆さん。

現在も「龍泉洞黒豚 黒豚真二郎」というブランドで岩泉町を代表する特産物として全国へ向け売られてます。白豚とは違い、黒豚は脂肪が分厚く、肉全体が餅のような食感が特徴です。更に、脂肪はさっぱりとして旨味があり、肉はドリップ(解凍した際に出てくる赤い液)が出にくく、こくがあるのが売りです。

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雪の降るなか、たくましく育つ龍泉洞黒豚。

皆さんも一度ご賞味くださいませ。

出荷者情報はこちら→

https://www.junjo.jp/data/pork/kurobuta/takahashi/takahashi.html

通販サイトはこちら→

https://shopping.kawatoku.com/ec/srDispCategoryTreeLink/doSearchCategory/11020201060/04-05/5/1

実習を受け入れてくださる町の方々

一般社団法人岩泉農業振興公社(公社)

地域の酪農家向けのデントコーン飼料栽培や、堆肥処理、子牛の肥育、冬は各道路の雪かき、融雪剤散布など、町のインフラ維持を引き受ける部署。夏の業務現場での実習を受け入れてくださっています。

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猪、熊などの獣害対策としてデントコーン畑を電気柵で囲む作業。残念ながらこの高さでは鹿を防ぐことはできない。

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公社が管理する育成牧場。各酪農家から預かった子牛を大人になるまで育成する。

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堆肥センター。各農家から家畜の糞を集め攪拌させている様子。こうすることにおよって、糞中に含まれるメタン生成菌の発酵が活発になり、90度近くにまで発熱する。それにより、糞中に含まれる悪性の細菌、雑草の種子、胞子などが死に、より純度の高い品質の良い堆肥となる

酪農家、和牛生産農家の方々

他にも、4軒の酪農家さん方から実習を受け入れてくださっています。

丘陵地を拓け、放牧されている西塚さん(トップ画像がその放牧地)。

同じく、乳牛を飼われている工藤淳平さん

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工藤淳平さんの牛舎での作業風景。子牛のための藁を切っている。

和牛を飼われている工藤幸雄さん。

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工藤幸雄さんの牛舎風景。母牛がずらり。

同じく和牛を飼われている阿部家の皆さん。今年まで黒豚もされていました。

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かわいい。

 

新入生のみんな、岩手夏合宿絶賛募集中です!

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アジア・アフリカ研究会へようこそ

新入生の皆さん、東京農業大学へ入学おめでとう!

大学入試を乗り越えた皆さんには自由で新しい発見に満ち溢れたキャンパスライフが待っています。

これまでの中学、高校のような決まったレールの上を走る生活とは打って変わり、遥かに多くの選択肢と時間が与えられるようになります。

ただ、「自由」と言う言葉は明るく楽しい反面、堕落との戦いでもあります。つい若さにかまけて時間を浪費してしまうと、あっという間に大した経験を得られないまま就職活動へ突入してしまうことになってしまいます。

そう、これからは今まで以上に日々の時間を大事にしていかなくてはなりません。

一日たりとも無駄には出来ません。その為にも大学生という特権を使えるうちに駆使し、様々な分野、文化、業界の人たちと出会い、自分の世界以外の世界が無数にあると言うことを知りましょう。その経験は間違いなく、皆さんの心を広くそして強いものにしてくれます。

事実、大学生だからこそ社会人の多くが話を聞いてくれます。もし、社会人になってから様々な人に会おうとすると、お金儲けをしにきたのではないかと警戒されてしまうことになります。

我々、アジア・アフリカ研究会は様々な業界、異文化の人達と出会うには最高のサークルです!

私自身、このサークルに入ってから、このサークルじゃないと絶対に会わないような人たちとばかり会ってきました。そしてそういった人たちの営みと生き様を見て、自分の持っていた価値観がガラガラと音を立てて崩れていくのが楽しくて仕方がありませんでした。

皆さんのご両親や学校の先生にも「テストの点数だけが全てではない」と聞かされたことはあるかとは思いますが、ここでの活動は身を以って、時には涙を以ってその言葉の本当の意味を教えてくれます。

新入生の皆さんの眼前には無数の選択肢が広がっています。しかし、時間は多くはありません。慎重に選んでいきましょう。

ただ、少なくともここアジア・アフリカ研究会はあなたにとって決して損の無い選択肢だと私は思います。

編集者からの挨拶

おはこんばんにちは、アジア・アフリカ研究会の副会長兼、当サイトの編集者であります奥岡曹太朗です。

当サイトを開設するに至った理由ですが、端的に申し上げますと学外への方々に、我々の活動を紹介する媒介がないと言うことに気付かされた為であります。

副会長という役職を頂いてからと言うもの、閉鎖的だと言われがちな東京農業大学の風潮を打ち破るべく、農学、国際協力関係の様々な団体の方々とお会いしてまいりました。どの方々も我々の実習先での話を大変興味深く聞いてくださるのですが、限られた時間で口頭での紹介だけでは伝え切れることが限られてしまう為、いつも歯がゆい思いをしておりました。

これから当サイトでは、各実習地との関係ができた経緯と、その意義を伝えるだけでなく、今年度の活動内容をどなたにでも読みやすい形で提供することを心掛けて投稿していくつもりでございます。

ご厚意に預かっております、日本各地の農家さん方の頑張る姿を少しでも多くの方にお伝えすることができればと思っておりますので、よろしくお願いいたします。